工事中
ちょっと前(1月7日)に同じ位置から写真撮ったんだけど、
景色一変。
この先デビチル光の書視点で文。
ネタバレ含みますので要注意。
今朝は少し冷え込んでいて、吐く息が白かった。
「刹那!何してるの。」
後ろから追いついた未来に肩を叩かれる。
ただでさえ遅い時間の通学路で、空を見上げながら歩く俺の存在は異質以外のなんでもない。
「…なんで未来も遅れてんの?」
半ば未来に引っ張られて小走りになった。
「そんなの刹那には関係ないでしょう!」
背中しか見えなかったが、あまり機嫌は良くないらしい。
こんな時は近づかない方がいいと分かっているので、
仕方なく自分から走り出す。
その時
一瞬父の顔が浮かんだ。
そして…
背筋を悪寒が這い上がった。
正体は分からない。
けれど、体の震えが止まらない。
「なん…だ?」
体の底から這い上がってくる、恐怖。
けれど、急に目の前で光が弾けた。
目を開けていられないほどの強い光が世界を包む。
「・・・っ!!」
「刹那っ!今度は何!?」
我に返ると、目の前で未来が想像通りのしかめっ面で覗き込んでいた。
いつの間にかゼットも隣に立っていて…
「あれ・・・?」
震えが止まっていた。
何故恐怖を感じたのかも分からなかった。
「未来・・・今の光は・・・?」
すると未来は心配そうな表情に変わって、
「刹那、熱あるんじゃないの?」
「へ・・・?」
未来は何も感じていないらしい。
ゼットも首を傾げていて、
「・・・・・・。」
今のは、なんだったんだ?
「刹那、本当に間に合わないわよ!」
未来の声が耳に刺さった。
見れば、未来はもうだいぶ先まで走っていってしまっていて・・・
「なあゼット、お前も何か見なかったか?」
そう尋ねると、ゼットはふやけたような気の抜けた顔で、
「僕、今ここに来たばかりだから。」
「・・・そうか。」
仕方なくのろのろと走り出す。
ゼットはその場に立ったまま、俺の背中に手を振って。
「行ってらっしゃい!」
「・・・・・・なんのために来たんだか。」
そう言いながら俺は交差点を曲がって、
ゼットは見えなくなった。
ゼットは手を振るのを止めた。
少し疲れたような表情で、
「勘が鋭いんだから・・・。」
今の魔界に起きていることは、多分あの2人は知らないだろう。
否、知らなくていいのだ。
惨劇が起こっても、
それはもう『過去』の出来事。
「多分、時の女神がやったんだろうな。」
彼を、『過去』へと送ったのは・・・。
それからゼットは1度伸びをして、
「ま、頑張ってね、ルシファー。」
そう言って、姿を消した。
―――――――fin
光の書を買ってきました。
魔界に行きたいと半ば呪文のように呟きながら、
何とか魔界にたどり着いて聞いたこと。
『魔王様が亡くなった』
え・・・・・・
もっぺん言ってみ?
魔王=ルシファーだよね・・・?
アドバンス投げそうになりました。
まあそれはジンの物語なので、
その時のことを刹那視点で書いてみました。
落ちに無理がありますが、そこはスルーしてください。
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